物質の状態を変化させる呪文と状態遷移図

ガープス魔法大全に載っている呪文で物質の状態をほぼ「永久」に変化させる呪文と変換対象となる物質との関係を状態遷移図のようなもので作ってみました。
呪文の説明には、状態の変化前と変化後が真空なのか空気中なのか曖昧なものがあるので、「真空」と「空気」の状態の違いは曖昧です。
厳密には物質ではない「炎」も含まれています。
他にも《聖火》(Essential Fire)、《聖水》(Essential Water)、《聖土》(Essential Earth)等という呪文や
不純物を取り除く浄化系の呪文《水浄化》(Purify Water)、《空気浄化》(Purify Air)等という呪文もあるので遷移に加えてみようと思いましたが
非常に複雑で見づらくなりそうなので今回はやめました。当然ですが「水」「氷」「蒸気」は温度変化によって自然に状態変化します。
電気を生じる呪文もあるのでそれも加えて「プラズマ」という状態も考えてみましたが効果が永久で有限なのと、やはり複雑で見づらくなるので入れないことにしました。
物質とはいえない「炎」を入れているなら入れるべきでしょうが。

この図は《〜を〜》(〜 to 〜)という物質変化呪文 (Transmutation Spell)で物質をどうやって変化させられるかを
まとめるために作ってみただけものです。なのでほとんどが「土」「石」「水」などを中心としています。「炎」や「空気」などその他のものは入れていません。

《接合》 (Restoration)の前提条件について

『ガープス魔法大全』の呪文《接合》 (Restoration)の前提条件について
『ガープス魔法大全』p.241の付録では

《大治癒》、ないし《麻痺回復》と《〜回復》から2種

となっており、『ガープス魔法大全』p.120の説明では

《大治癒》。もしくは《麻痺回復》と《〜回復》2種

となっている。

ここで《麻痺回復》とは《麻痺治療》(Relieve Paralysis)の訳語不統一です。
『ガープス魔法大全』の原書『GURPS Magic』(Magic 4e (Gurps))では
原文:

Prerequisites: Either Major Healing or any two of Relieve Paralysis and the various “Restore” spells.

この原文によると「《麻痺回復》と《〜回復》2種」は、あたかも、名前が「回復」で終わる呪文を2つ習得しなければならないと誤解しそうですが、原文の通り、《大治癒》(Major Healing)を1つ習得するか、《麻痺治療》と1つの "Restore" 呪文と合わせて2つを習得していれば前提条件を満たすことができます。

さてここで《〜回復》ですが、原書『GURPS Magic』(Magic 4e (Gurps))では"Restore" Spellを習得していれば良いとなっています。日本語版では"Restore"を「回復」と訳してそのまま前提条件と見做してしまっています。
まず呪文名に "Restore" を含む呪文を原書『GURPS Magic』(Magic 4e (Gurps))から探してみました。

• Restore 《見せかけ》 (物体操作系呪文) - 壊れた無生物を一時的に新品に見せかける呪文 (但し、効果が持続している間、一時的に修復はされます)
• Restore Hearing 《聴覚回復》 (治癒系呪文)
• Restore Mana 《魔力回復》 (呪文操作系呪文) - マナがない場所のマナを周囲のマナの平均レベル程度まで回復する呪文
• Restore Memory 《記憶復元》 (治癒系呪文)
• Restore Sight 《視覚回復》 (治癒系呪文)
• Restore Speech 《言語回復》 (治癒系呪文)

上記のうち、《見せかけ》《魔力回復》は肉体から切断された腕や脚をくっつける呪文《接合》と関係があるのかないのかわかりませんが、この2つ以外の呪文全ては、《接合》と同じ治癒系呪文なので、"Restore" Spellsにあたる考えて良いと思われます。

しかしそれなら、《記憶復元》も《言語回復》も切断された腕をくっつける呪文と直接関係なさそうな呪文に見えて、対象外と考えてしまうこともできてしまいます。
なので、"Restore"と名がつく呪文は、どれも一時的にでも永久にでもRestore (修復)する呪文には変わりないので、《接合》の前提条件にできると考えてもよいかもしれません。

また原語にはRestoreが含まれていないが日本語訳名称に「回復」が含まれている呪文を挙げてみます。日本語版の間違っていると思われる、《接合》の前提条件を、馬鹿正直に受け入れるとこうなるでしょう。

• 《エネルギー回復》 Recover Energy (治癒系呪文) - 習得しているだけで睡眠中のFP (疲労点) の回復速度が上昇
• 《回復の眠り》 Healing Slumber (治癒系呪文) - 目標を眠らせて睡眠中のHPとFPの回復速度を上昇させる
• 《狂気回復》 Relieve Madness (治癒系呪文) - 「妄想」(Delusion)、「恐怖症」(Phobia)、「脅迫行為」(Compulsion)と呪文によってもたらされた狂気 (Madness) を1つ一時的に除去

上記３つは、治癒系呪文でありいかにも治療に適した呪文です。しかし、切断されてしまった腕をくっつけるだけの呪文に必要なものではないともいえます。なら先ほど挙げた《記憶復元》も《言語回復》も切断された腕をくっつける呪文と直接関係ないのにRestore呪文扱いしているならこれらもRestore呪文扱いにすべきだ考えることもできてしまいます。しかしこれらもRestore呪文とすると、他のあらゆる治療、修理に関する呪文もRestore Spellとみなすことができてしまいます。

ということなので、やはり「回復」の名がつく呪文ではなく、Restoreの名がつく呪文を《接合》の前提条件とすべきところでしょう。治癒系呪文でかつ原語の名前に "Restore" を含む呪文でもある《言語回復》《記憶復元》が《接合》の前提条件にしても違和感がないなら、治癒系呪文ではないが、 原語の名前に"Restore" を含む呪文である《見せかけ》も《魔力回復》も前提条件しても違和感がないでしょう。

"Restore" Spell が日本語版では「《〜回復》」と翻訳されることがこのような問題を引き起こすことがわかりました。日本語と英語が一対一対応ではないという問題によって、そのままでは原書と日本語版とで《接合》の前提条件がまったく違うものになってしまうという問題が生じてしまいます。ハウスルールと見做して呪文名が「回復」で終わるものを前提条件にしてもよいでしょう。ただしゲームバランスの保証はありませんし、原書メインでプレイしている人やキャラクターを作成している人とは、データに修正を加えない限り一緒にプレイしづらい状況になるかわからないでしょう。原書を基準に作られたキャラクターシートやテンプレートを使って新たにキャラクターを作るときも、問題に衝突する可能性もあるでしょう。そこで "Restore" Spellとは何かを調べてみたのでした。

他にもこのような問題を抱えているであろう前提条件を持つ呪文があります。
たとえば、前提条件に以下のものを含む呪文です。

• 《〜変化》("Shape" Spell) - 《動く物体》(Animate Object)の前提条件
• 4精霊すべての《〜変化》(all four Elemental Shape Spell)- 《地形変化》(Alter Terrain)の前提条件
• 《〜〜探知》("Seek" Spell) - 《動物探知》(Beast Seeker)《道案内》(Pathfinder)《方向探知》(Seeker)の前提条件
• 《変身》(Shapeshifting Spell) - 《変化 (種族)》(Transform Body)の前提条件
• 《〜変身》("Shift" spell) - 《本性感知》(Know True Shape)の前提条件
• 《〜変身》(types of shapeshifting)《大変身》(Great Shapeshift)の前提条件
• 《〜〜を〜〜》(transmutation spell, 名称に前置詞toがある呪文) - 《燃料作成》(Create Fuel)の前提条件
• 《〜作成》("Create" spell)- 《物体変形》(Transform Object)の前提条件
• 電光呪文 ("Lightning" spell) - 《電光の鎧》(Lightning Armor)の前提条件 (前回のエントリで解説)
• 《〜歩行》("Walk Through" spell) - 《扉作成》(Create Door)の前提条件

確認したものに限り、日本語と原語が一対一対応により、GURPS Magicを見るかぎりは今のところ問題がないであろうと考えられる前提条件を持つ呪文です。
ただし、GURPS Magic以外のサプリメントに、前提条件に該当すると思われる新呪文が登場した場合は、呪文の固有名詞の日本語訳については注意が必要になるかもしれません。

• 《〜鋭敏化》(Keen (Sense)) - 《注意力強化》(Alertness)の前提条件
• 《〜鈍化》 (Dull (Sense)) - 《愚鈍化》(Dullness)の前提条件
• 《〜制御》 ((Animal) Controll Spell) - 《合成獣制御》(Hybrid Controll)の前提条件。前提条件では原語が(Animal) Control、日本語版の《動物制御》の呪文に相当。「〜」に動物名等が入る。

ガープス魔法大全

Magic 4e (Gurps)

《本性感知》(Know True Shape)の前提条件について

前回の 《接合》(Restoration) の前提条件についてと関連するエントリです。

今回は『ガープス魔法大全』の原書GURPS Magicに載っている呪文《本性感知》の前提条件について考えてみます。

日本語版『ガープス魔法大全』では前提条件は以下のようになっています。

「魔法の素質1レベル」、姿を変える呪文から１種（《変身》《顔変え》《体変え》《植物変身》など）、《霊気感知》または《幻覚感知》

一方、原書GURPS Magicでは以下のようになっています。

Prerequisites: Magery 1, any one shifting spell (Shapeshifting, Alter Visage or Body, Plant Form, Shrink, etc) and either Aura or Know Illusion.

ここで用語の対訳表です

日本語	原語	説明
《本性感知》	Know True Shape	《変身》《顔変え》などの幻覚を受けている目標の本体を知る知識系呪文(Knowledge Spell)
前提条件	Prerequisites	その呪文を習得するために必要な呪文、有利な特徴、技能など
「魔法の素質1レベル」	Magery 1	超常的有利な特徴の一種
姿を変える呪文	shifting spell	最終的に《変身》または《顔変え》、またはそれら両方に依存する呪文
《変身》	Shapeshifting	術者が動物に変身できる動物系呪文 (Animal Spell)。個々の動物ごとに異なる呪文として扱い、それぞれ別々に覚えなければならない。
《顔変え》	Alter Visage	対象の顔を変える肉体操作系呪文 (Body Control Spell)
《体変え》	Alter Body	対象の体を変える肉体操作系呪文
《植物変身》	Plant Form	術者が植物に変身できる植物系呪文 (Plant Spell)
《縮小》	Shrink	術者が体を縮小させることができる肉体操作系呪文
《霊気感知》	Aura	目標が「魔法の素質」「魔法の耐性」を持っているか、何らかの手段で憑依されているか暴力的な感情があるかどうかを知る知識系呪文
《幻覚感知》	Know Illusion	目標が実体か幻覚か作成物か、どんな物体であるのかを詳しく知る幻覚・作成系呪文(Illusion and Creating Spell)

shiftとは変化、転換という意味ですかね。日本語版では変身、変形、形態変更など姿をかえるものというニュアンスで訳されているようです。
ここで前回同様の方法で、shiftと名がつく呪文を原書から探してみました。

Shiftがつくspell一覧

Great Shapeshift	《大変身》	術者が一時的に有利な特徴「変形」を持つことができる動物系呪文
Partial Shapeshifting	《部位変身》	《変身》の体の一部だけに対応した動物系呪文
Permanent Shapeshifting	《完全変身》	《変身》よりも安全でかつ判定なしで変身形態を維持できる動物系呪文
Plane Shift	《異次元移動》	術者が別の次元(Plane)に移動(transport)できる転送系呪文 (Gate Spell)。各次元ごとに異なる呪文として扱い、それぞれ別々に覚えなければならない。
Plane Shift Other	《他者異次元移動》	《異次元移動》を他者にかけることができる転送系呪文
Shapeshift Others	《他者変身》	《変身》を他者にかけることができる動物系呪文
Shapeshifting	《変身》	最初の表の説明を参照

shiftと名がついているとはいえ、Plane Shift 《異次元移動》、Plane Shift Other 《他者異次元移動》はshifting spellとは別の呪文でしょうかね。

関係が有りそうなもの

さらに、上記の"Shifting" Spell を前提条件とする呪文で、かつその呪文の他の前提条件自体がすでに《本性感知》の前提条件の「shift系呪文1つ」の例(《縮小》《植物変身》など)を満たしているもの。

Shrink Other	《他者縮小》	《縮小》が前提条件。《縮小》を他者にかけられる肉体操作系呪文
Plant Form Other	《他者植物変身》	《植物変身》が前提条件。《植物変身》を他者にかけられる植物系呪文

さらに上記以外で、その呪文の前提条件自体がすでに《本性感知》の前提条件の「shift系呪文1つ」を満たしている呪文
これらの呪文はどれも肉体の変身や変形に関わるものなのです。また、これらの呪文を習得した時点で、《変身》《顔変え》《体変え》《植物変身》のどれかの呪文を必ず習得しています。よって、これらの呪文をShifting Spellみなしても違和感がないどころか、ゲームバランスに影響を与える問題も起きないないでしょう。

Enlarge	《拡大》	《体変え》が前提条件。術者の体を巨大化させる肉体操作系呪文
Enlarge Other	《他者拡大》	《拡大》(Enlarge)が前提条件。《拡大》を他者にかけられる肉体操作系呪文
Lengthen Limb	《腕のばし》	《変身》(Shapeshifting)が前提条件。術者の四肢を伸ばす肉体操作系呪文
Decapitation	《首切り》	《体変え》(Alter Body) が前提条件。生きたまま目標の頭と胴体を切り離す肉体操作系呪文
Transform Body	《変化》	Shapeshifting《変身》系呪文と《体変え》(Alter Body)が前提条件。術者が他の知的生物の姿になれる肉体操作系呪文
Transform Other	《他者変化》	前提条件をたどるとShapeshifting《変身》系呪文と《体変え》Alter Bodyが現れる。《変化》を他者にかけることができる肉体操作系呪文
Transmogrification	《物体変身》	前提条件をたどるとShapeshifting《変身》系呪文と《体変え》(Alter Body)が現れる。目標を無生物に変える肉体操作系呪文
Corpulence	《肥大化》	《体変え》(Alter Body) が前提条件。目標を一時的に肉体的不利な特徴「太りぎみ」「肥満」「極度の肥満」などに体格レベルを1段階づつ上昇させる肉体操作系呪文
Steal Beauty	《容貌奪取》	《顔変え》(Alter Visage)が前提条件。目標の「容貌」を奪って「容貌」レベルを一段階以上醜くし術者の「容貌」レベルを一段階以上美しくする死霊系呪文(Necromantic Spell)
Body of Wood	《肉体木化》	《植物変身》(Plant Form)が前提条件。目標に「木の体」の共通性質を与える植物系呪文
Body of Slime	《肉体藻化》	《植物変身》(Plant Form)が前提条件。目標に「藻の体」の共通性質を与える植物系呪文

以上のことからshifting spellとは以下の呪文のだとみなすことができるでしょう。

《変身》	Shapeshifting	術者が動物に変身できる動物系呪文 (Animal Spell)。個々の動物ごとに異なる呪文として扱い、それぞれ別々に覚えなければならない。
《顔変え》	Alter Visage	肉体操作系呪文8種に加え、《変身》または《完全幻覚》が前提条件。対象の顔を変える肉体操作系呪文 (Body Control Spell)。
《体変え》	Alter Body	《顔変え》が前提条件。対象の体を変える肉体操作系呪文
《植物変身》	Plant Form	術者が植物に変身できる植物系呪文 (Plant Spell)
《他者植物変身》	Plant Form Other	《植物変身》が前提条件。《植物変身》を他者にかけられる植物系呪文
《肉体木化》	Body of Wood	《植物変身》(Plant Form)が前提条件。目標に「木の体」の共通性質を与える植物系呪文
《肉体藻化》	Body of Slime	《植物変身》(Plant Form)が前提条件。目標に「藻の体」の共通性質を与える植物系呪文
《縮小》	Shrink	《体変え》が前提条件。術者が体を縮小させることができる肉体操作系呪文
《他者縮小》	Shrink Other	《縮小》が前提条件。《縮小》を他者にかけられる肉体操作系呪文
《拡大》	Enlarge	《体変え》が前提条件。術者の体を巨大化させる肉体操作系呪文
《他者拡大》	Enlarge Other	《拡大》(Enlarge)が前提条件。《拡大》を他者にかけられる肉体操作系呪文
《部位変身》	Partial Shapeshifting	《変身》の体の一部だけに対応した動物系呪文
《完全変身》	Permanent Shapeshifting	《変身》よりも安全でかつ判定なしで変身形態を維持できる動物系呪文
《他者変身》	Shapeshift Others	《変身》を他者にかけることができる動物系呪文
《腕のばし》	Lengthen Limb	《変身》(Shapeshifting)が前提条件。術者の四肢を伸ばす肉体操作系呪文
《首切り》	Decapitation	《体変え》(Alter Body) が前提条件。生きたまま目標の頭と胴体を切り離す肉体操作系呪文
《変化》	Transform Body	Shapeshifting《変身》系呪文と《体変え》(Alter Body)が前提条件。術者が他の知的生物の姿になれる肉体操作系呪文
《他者変化》	Transform Other	前提条件をたどるとShapeshifting《変身》系呪文と《体変え》Alter Bodyが現れる。《変化》を他者にかけることができる肉体操作系呪文
《物体変身》	Transmogrification	前提条件をたどるとShapeshifting《変身》系呪文と《体変え》(Alter Body)が現れる。目標を無生物に変える肉体操作系呪文
《肥大化》	Corpulence	《体変え》(Alter Body) が前提条件。目標を一時的に肉体的不利な特徴「太りぎみ」「肥満」「極度の肥満」などに体格レベルを1段階づつ上昇させる肉体操作系呪文
《大変身》	Great Shapeshift	術者が一時的に有利な特徴「変形」を持つことができる動物系呪文
《容貌奪取》	Steal Beauty	《顔変え》(Alter Visage)が前提条件。目標の「容貌」を奪って「容貌」レベルを一段階以上醜くし術者の「容貌」レベルを一段階以上美しくする死霊系呪文(Necromantic Spell)

これだけshifting spellが存在しますが、実はこれらの呪文はすべて、《変身》(Shapeshifting)または《顔変え》(Alter Visage)のどちらかまたは両方を習得していなければ覚えることができない呪文です。よって《本性感知》の前提条件として提示されている、shifting spellとは《変身》または《顔変え》の2つだけで十分かもしれません。

ガープス魔法大全

Magic 4e (Gurps)

Lightning Armorの前提条件

• このエントリの関連記事
  • 《接合》(Restoration)の前提条件について

GURPS Magic (『ガープス魔法大全』)の呪文《電光の鎧》(Lightning Armor)の習得に前提条件 (Prerequisite) として必要な《防電》を含む
最低6つの電光系呪文 (Lightning spell)とは何だろう？
原書では、《防電》 (Regist Lightning)を含むLightningと名がつく呪文を6つを習得していることを前提条件としているようだが、
それを糞真面目に日本語に翻訳すると、次のような問題に直面する。日本語版では「《防電》を含む電光系呪文を最低6つ」と翻訳されている。

日本語版 (『ガープス魔法大全』)では、独自に翻訳をしているため、どれが「電光系呪文」かは一目ではわかりにくい。日本語版では、Lightningの日本語訳に使われている「電光」と名がつく呪文を電光系呪文として扱うと、たった6つしか呪文が存在しないことになってしまう。
それだと不自然なので、原書を辿ってみると、訳の対応関係が以下のようになっていることがわかった。

• 《防電》 (Resist Lightning)
• 《電撃の弓》 (Lightning Missiles)
• 《電撃武器》 (Lightning Weapon)
• 《電光》 (Lightning)
• 《爆裂電光》 (Explosive Lightning)
• 《電光弾》 (Ball of Lightning)
• 《電光の壁》 (Wall of Lightning)
• 《電光の瞳》 (Lightning Stare)
• 《電光の鞭》 (Lightning Whip)
• 《肉体電化》 (Body of Lightning)

原語にLightningが含まれていないため別扱いと思われるもの？

• 《衝撃の手》 (Shocking Touch)
• 《雷雲》 (Spark Cloud)
• 《雷嵐》 (Spark Storm)

上記の《電光》を除く12の呪文はすべて前提条件として《電光》(Lightning)を
習得していなければ覚えることができないという共通点がある。
では《電光》を前提条件とする呪文を電光系呪文と定義すると、
《機械制御》のような技術系呪文 (Technical Spell) まで電光系呪文 (Lightning Spell) 扱いになってしまう。

よって、やはり原語でLightningと名がつく呪文を電光系呪文と定義してもいいだろう。

ガープス魔法大全

Magic 4e (Gurps)

GURPSに関する周囲の変化

お久しぶりです。
久々のブログであり久々にGURPS Wikiをいじりました。Wikiの編集に協力してくださっている方々、いつもありがとうございます。
今更になりますが、2011年3月11日の東日本大震災で亡くなられた方々にご冥福をお祈りします。

さてWikiとこのブログを放置していた間にもGURPSでも動きがありました。
去年2011年の秋頃に、とうとう富士見書房のサイトからGURPSのページが消えてしまいました。リンクが切れています。

このURLが富士見書房のGURPSのページでした。
http://www.fujimishobo.co.jp/game/gurps/
それほど詳細なコンテンツはありませんでしたが、このページのキャッシュは下記のWayback Machineで見ることができます。
http://web.archive.org/web/20110718224958/http://www.fujimishobo.co.jp/game/gurps/
ガープス魔法大全の落丁本に関する謝罪文もキャッシュから消えています。実はこの謝罪文、すべて画像に掲載されていました。
画像を使えばコピー＆ペーストがされにくいというメリットがあります。またこのようにキャッシュに残しにくいという点を利用した戦術でしょうか。
ちょっと姑息に感じてしまいますが会社のイメージを保つための手段でしょうか。ここまでやるなら日本で人気が低迷しているGURPSの宣伝をもっとしっかりやって欲しかったなと思うところではあります。それがこのようにGURPSのページすらキャッシュから消えたということは、もしかすると富士見書房は、もうすでにGURPSのサプリメントを販売するつもりがないと見ても良いのかもしれませんね。

それから、ニコニコ動画にGURPS第4版の動画が増えてきました。日本におけるGURPSの人気が停滞している中、こうしてGURPSの知名度をあげてくださっている方々がいることは非常に嬉しいことです。

初音ミクがGURPS第4版を解説しています。GURPS第4版が何たるかを知りたい初心者にはおすすめしたい動画です・
【GURPS 4E支援】Fourth Edition解説しちゃう？（導入編）【MMD】 - ニコニコ動画
【GURPS4E支援】Fourth Edition解説しちゃう？（キャラクタメイキング編） - ニコニコ動画

　そしてこちらはガープス・百鬼夜翔をGURPS第4版でやってみようという試みと方法を解説した動画です。
動画製作者のGURPS以外に関する趣味嗜好からしてある趣味嗜好を持った男性向けの動画のように見えてしまうかもしれませんが、それはともかく、細かい注意書きと視聴者の配慮にものすごく凝っていて、動画制作に関する力の入り具合が伝わってきます。とくにGURPSを第3版からプレイしてきた人や、ガープス・妖魔夜行―妖怪アクションRPG (角川スニーカー・G文庫)やガープス・百鬼夜翔を知っている人や、第3版の文庫版や完訳版しか知らない人にはおすすめの動画です。
【GURPS 百鬼夜翔 with B4e】ねこべとさんとアイドル達0【第4次ウソm@s祭り】 - ニコニコ動画
【GURPS 百鬼夜翔 with B4e】ねこべとさんとアイドル達1-0 - ニコニコ動画
【GURPS 百鬼夜翔 with B4e】ねこべとさんとアイドル達1-1 - ニコニコ動画
【GURPS 百鬼夜翔 with B4e】ねこべとさんとアイドル達1-2 - ニコニコ動画
【GURPS 百鬼夜翔 with B4e】ねこべとさんとアイドル達1-3 - ニコニコ動画
【GURPS 百鬼夜翔 with B4e】ねこべとさんとアイドル達1-4 - ニコニコ動画
【GURPS 百鬼夜翔 with B4e】ねこべとさんとアイドル達1-5 - ニコニコ動画

頼もしいことです。

2012年1月18-19日頃、Wikipedia英語版でSOPA/PIPAという著作権保護法に関する抗議活動があったようです。この抗議活動には、Steve Jackson Gamesも参加しており、Steve Jackson Gamesのページがブラックアウトし閲覧できなくなり、SOPA/PIPA に対する抗議声明文のようなものが掲載されていました。
実際に表示されたページはWarehouse 23 - Warehouse 23です。Steve Jackson Gamesやe23のどこのページにアクセスしようとしてもこのブラックアウトのページが表示されてGURPSの情報を閲覧することもe23でGURPSのサプリメントを購入することもできない状態が約1日間続きました。

Steve Jackson Games - GURPS Wiki @Wiki - アットウィキにもちょっと記載しましたが、具体的な詳細は以下のニュース記事が参考になるかもしれません。
グーグルやWikipedia、SOPAへの抗議活動をサイトで開始 - CNET Japan

ガープス・百鬼夜翔

ガープス魔法大全

ガープス・ベーシック 第4版 キャラクター

「絶版堂」で日本語版GURPSも普及する？

絶版された本が電子書籍に　オンライン書店「絶版堂」が8月にオープン - はてなブックマークニュース
http://b.hatena.ne.jp/articles/201007/1457

絶版堂 - 絶版書籍のデジタルデータ販売

GURPS第4版の『ガープス・ベーシック【第4版】キャラクター』と『ガープス・ベーシック【第4版】キャンペーン』が
重版未定になり、徐々に入手困難になりつつあります。
肝心のこの基本ルールブック「ベーシック」が普及しないことには、GURPSに対応したTRPGを普及させることも困難です。
そこで8月にオープン予定のこの「絶版堂」というサービスにはかなり期待しています。
絶版された書籍を電子書籍として販売してくれるサービスのようです。権利がどうなっているのか気になるところですが、
絶版になっては、GURPSの原書がいくらアメリカで普及していても日本ではGURPSを普及させることは難しいので、
是非ともこのサービスは実現して欲しいものです。

膨大な赤リンク

体格のページにやせっぽち、標準、肥満、極度の肥満を作って今日は終わり。
作れば作るほど作るべきページが膨大に増えて来ます。ウィキペディアの真似をしてCSSで設定したいわゆる赤リンクが次々と増えてきました。
この赤リンク(未作成ページ)を全て青リンクか紫リンクに変えるにはあと何年かかるでしょう。5年？　10年？　わかりません。途中で放ったらかしになる可能性もありますけどまだ挫折しません。

CSSの設定で赤リンクだったこの設定、以前は未作成ページのタイトルの右側に？がつくだけでした。